アラベスクやアティテュードデリエールといった「デリエール系」
弓形になる背中は、やってみると意外と難しいものです。
この記事では、直接的アプローチと大人にとってのポイントとなる項目について、わかりやすく解説します。
問題解決へのアプローチは1つではない
問題を解決する方法としては、大きく2つに分けられます。
1つは、阻害因子の除去。
例えば、【参考】の記事にあるような内容は、ここに該当します。
つまり、「邪魔しているものを取り除く」ということ。
参考
寝そべったアラベスク、上がらないアラベスクから卒業するためのポイントと準備もう1つは、問題そのものに直接アプローチする方法。
いわば、「動きやカラダの修理」にあたります。
今回取り上げるのは、こちら。
ちなみに、どちらが重要で、どちらは補助的なもの、というわけではありません。
どちらが欠けても、うまくいかないのです。
つまり、1つの道を「完璧にしよう」と突き進むより、こっちをやって、ある程度できたらこっち。
また、ある程度良くなったらあっち。
というように「行き来」することが効率のいい進め方です。
デリエール系の可動について知ろう
デリエール系で脚を上げるときに、ポイントとなるのが背骨の可動です。
特に、胸の後ろ側にあたる「胸椎(キョウツイ)」というエリアが実によく動きます。
捻るといった動作もここで行われます。
参考
引き上げの源『脊柱』を整備しよう:寝るだけセルフチェックよく動くはずの胸椎。
ただ、大人にとってはなかなかの難題です。
胸椎をどうこうという前に「動かない!」というのが現状。
胸椎が動かない・動きにくいと、どんどん腰で代償してしまいます。
まずは、動かせるようになること。
これだけでも、デリエール系の動きがグンっと動きやすくなりますし、姿勢が良くなります。
胸椎の可動が確保できないと、腰のトラブルが多発してしまうんだ。
これは、できるだけ早く対処したほうが【お得だし、効率がいい】よ!
原因と準備
胸椎を動かすポイントは「みぞおち」
ここが動くようになると、胸椎が動き出し、背骨に付着している筋肉が望ましい活動を始めます。
みぞおちに関係して、腹筋のリリースも効果的です。
腹筋がボンドで固められたように固まっていると、みぞおちが思うように動かせません。
特に「腹直筋(フクチョクキン)」という筋肉がただ硬いだけで適切な活動をしていないと、お腹が緩み、どんどん前に出てきてしまいます。
腹直筋のリリースは、ボール1つ寝るだけでできますので、カラダのメンテナンスに取り入れてみましょう。
参考
テキスト『リリースエクササイズ』⬆︎腹直筋リリースを参照(10ページ)
もう1つ、デリエールで背中が起きない=背骨(胸椎)の可動が足りない原因になっていることがあります。
それはなんと「呼吸」です。
セルフで横隔膜を動かす呼吸をしてみましょう。
横隔膜の感覚がなくてもできますので、隙間時間にトライ。
- 胸郭下部(側面)に手を当てる。
- 鼻から息を吸い、手を広げるように胸郭下部を広げる。
- 口から細く吐き出しながら、胸郭下部をできるだけ小さくしぼめる。
エクササイズですので「広げる」と「しぼめる」の差を作るのがポイントです。
これができるようになったら、「胸郭の大きさを変えずに吐く」にもチャレンジしてみましょう。
難しく構えずにトライできるとベリーグッド!
まとめ
アラベスクやアティテュードデリエールでの背中のライン。
今回は、直接的アプローチについてお伝えしました。
JBPでは、12月にみぞおちを動かすプログラムを行います。
胸椎を動かし、アラベスクなどデリエールの動作を動きやすくしていきましょう。
関連
『鳩尾を動きやすくする』“デリエールの可動と背中を使う”ここまでをまとめます。
- 問題解決には、阻害因子の除去と直接アプローチの両方が必要です。
- デリエール系の動きでは、胸椎がたくさん可動します。
- 胸椎の可動には、みぞおちがポイントになります。
- 腹直筋のリリースや横隔膜を動かす呼吸は、胸椎を可動させる準備になります。
あなたにクエスチョン♪
胸椎を動かすポイントになるのは、み●おち。