日頃のエクササイズやストレッチ。
バレエのためのメンテナンスとしてだけでなく、実際のバレエ動作でどのように役立つのか、どんな悩みに対応可能なのかを知ることは、モチベーションアップや実用性を加えることになります。
ここでは、出来るだけ専門用語を省き、わかりやすい言葉でお伝えしたいと思います。
✳︎「一緒に学ぼう!おニャーさんのバレエのためのメンテナンス」として、不定期でお届けします!
はじめに
今回使用する教材
①大人のバレエ なぜ上達しない
②リリースエクササイズ
電子書籍『大人のバレエ なぜ上達しない』
テキスト『リリースエクササイズ』
「筋肉を長く使って!」という言葉は、バレエレッスンで多用されています。
同じような意味を含む言葉に「筋肉をギュッと固めないで!」とか「縮めて使わないで!」などがあげられます。
非常に誤解の多い言葉ですので、ここを整理しつつ、バレエを踊りやすくするためのメンテナンスをやってみましょう。
とってもカンタンですので、今日の夜にでも試してみましょう!
一緒に学ぼう!おニャーさんのバレエのためのメンテナンス|筋肉を長く使う編
あなたを左右する、たった1つのエレメンツ
まず、「大人のバレエ なぜ上達しない」20~21ページ “生活習慣の影響をかなり受ける” を読んでみましょう。
ここに記載されている内容を認識しているか否かは、今後のあなたを左右するくらい重要なことです。
大人からはじめる場合、バレエダンサーだったら「引退する年齢」からはじめるケースもたくさんあります。
ダンサーだったら、引退するか引退を考える時期からはじめるわけです。
もうちょっと早いケースもあるかと思いますが、いずれにしても「大人からはじめる時点で」、プロのダンサーを目指すのであれば、体を作り、技術を身につける年齢から過ぎています。
この時期を過ぎている以上、ダンサーと同じことをしているだけでは、バレエを長く楽しめるわけではないことを、あなたなら理解できることでしょう。
ダンサーは、成長期にバレエ専用に体を作り変えるという訓練を受けていますが、そうではないわけです。
理解できたなら、今「ハッ」としたはずです。
大人からはじめた人が、長くバレエを楽しみたいのであれば「バレエダンサーなら引退したあと」でも動けるようにしないと、その願いはかないません。
そのときに必要となるのが、20ページに書かれている内容になります。
ちなみに、いわゆるプリンシパル・エトワールではなく、何十年に一人と言われるような「スター」と呼ばれている方々は、あなたが目指すポイント、実はしっかり押さえています。
ここが、訓練を受けた上で、スターと呼ばれる踊り方が可能になるというベースになっています。
そういう意味でも、スターは、一般的なバレエダンサーではないのです!
筋の長さ
同じテキストの21~28ページを読んでみましょう。
筋の長さ・筋の使い方について記載されています。
まず、あなたに知って欲しいことは「筋を長く使う」ということは、あなたが思う「伸ばす」とはちょっと違うということ。
おそらく、あなたの先生とあなたの「伸ばす」も、ちょっとだけズレているかも知れません。
ここを修正していきましょう。
先生がいう「筋を伸ばして使って!」というのは、23ページ 図4 で言うところの、②もしくは③になります。
緩めることではありません。
詳しい解説はテキストにありますので、ここでは、大人と子供での意識ポイントについてお話ししましょう。
バレエメソッドは「子供の体=成長中であり、筋が発達しやすい状況」を前提としています。
大人のように「加齢により衰えていく体」を前提にはしていませんので、ここが1つ、ポイントとなります。
筋を長く使うといっても、26ページ 図5 にあるように、異なる収縮形態の組み合わせによって引き起こされています。
子供の場合、黙っていても筋がつく状況にありますから、23ページ 図4 でいうところの③を意識させることが大切なこともあります。
一方で大人の場合、①自体がやりにくい状況にあります。
そうなると、26ページ 図5 にあるような収縮の組み合わせがうまくできず、結果として、両方とも短く詰めて終わり、形が何も変わらないということが起きてしまいます。
大人の場合、実は「23ページ 図4 ①」を意識することは、実はとても大切なことなのです。
①をすべきは①をするからこそ、③が生まれる。
この構造を忘れてしまうと、ずんぐりむっくりな、手足の短い体型を生み出してしまうので気をつけましょう。
一緒にやってみよう!
さて、ちょっと難しい話だったかも知れませんが、ここからはとってもカンタンです。
筋が活動するためには、筋の長さが必要になります。
ゴムは一定の引っ張り合いがあって縮もうとする力が働きます。
弛んでいる状態では、縮もうとしません。
同じことが、あなたのカラダの中でも起きているワケです。
ということで、一定の長さを確保しましょう!
「ストレッチ!」ではありません。
固まってしまった筋の長さを確保するには、ストレッチよりもリリースの方が適切です!
楽ですしね!(笑)
テキスト「リリースエクササイズ」は全てやって欲しいのですが、忙しくしているあなたに「全部やって!」というのも気が引けますし、それ自体が負担になるのも良くありません。
ここでは、2つピックアップしましょう!
まずは、9ページ 大腰筋・腸骨筋のリリース。
ここ、ガチガチに硬い人、多いです。
骨盤を立てられなかったり、腰が反りやすい、下腹が出てしまう場合、ここが原因(阻害因子)となっていることも多いです。
お腹の調子があまり良くない方も、ここが硬い傾向があります。
血液の循環が良くなってくると、ボールを当てたところが「ドクドク」します。
目安にしてみてください。
もう1つは、10ページの腹直筋リリース。
みぞおちを突き出してしまう、胸を前に突き出したしまうなどの悩みがあったら、やっておきましょう。
ここがリリースされると、お腹のチカラも適切に働きやすくなります。
つまり、ギュッと石のようにしてしまうのではなく「長く使う」ことができる環境が整うというワケです。
どちらも寝るだけ。
片方だけでもOKです。
バレエをするための環境を整えましょう。
いかがでしたか?
一緒に学ぼう!おニャーさんのバレエのためのメンテナンス|筋肉を長く使う編
あなたのお悩み解決にお役立てください♪
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電子書籍『大人のバレエ なぜ上達しない』
テキスト『リリースエクササイズ』