関節可動域について知ろう 〜可動域を広げる順序〜

方程式

大人に伝えたいバレエのこと、カラダのこと。

今日は、可動域についてお話しします。

関節可動域ってなに?

各関節が運動を行う際の生理的な運動範囲のことを、関節可動域(ROM)と言います。

もっと噛み砕いて言うと、“対象となる関節の動く範囲” のこと。

この関節可動域には、2種類あります。

・他動関節可動域

・自動関節可動域

他動関節可動域1

関節に外力を加えて、最大で動かせる範囲のこと。

例えば、あなたは仰向けで脱力をしています。

トレーナーやセラピストが、あなたの片脚を上げていきます。

あなたは脱力して仰向けになっているだけで、実際に脚を動かしているのは第三者。

あなたが自ら、脚を上げようとしているのではありません。

この状態で動かせる範囲のことを言います。

他動関節可動域2

もう1つ、バレエを踊る私たちが持っていたい他動関節可動域についての捉え方。

それは、当該の行為をする筋肉が停止状態で動かせる関節の範囲だということ。

今の例ならば、脚を上げる役割を担っている筋肉が活動しない状況で、脚を上げられる範囲。

今の例ならば、脚を上げる役割を担っている筋肉が活動しない状況で、脚を上げられる範囲。

例えば「Y字バランス」のように、手の力で脚を上げる、など。

この場合は、筋肉が働くことで脚を上げているわけではありませんので、第三者は介入していませんが、分類としては、他動になります。

自動関節可動域

こちらは、随意運動のみで動かせる範囲のことを言います。

つまり、該当する筋肉が働くことで動かせる範囲になります。

他動のように第三者や他の部位の力を借りて動かすわけではないので、目的の可動を出すための筋力も必要になります。

「関節の可動を広げるためには筋力が必要」だという場合は、自動関節可動域のことを指しています。

他動で関節可動域を出すためには、可動のレンジ(範囲)があるだけでなく、そこに行き着けるだけの筋力も必要になります。

順序

まずは、他動関節可動域を確保します。

ここで意識したいのは、その範囲。

 ▶︎他動ROM>自動ROM

他動で動かせる範囲がそのまま自動になるのではありません。

大抵、自動の方が可動域は減る傾向にあります。

従って、自動でほしい関節可動域以上のレンジを、他動で確保しておくことが必要になります。

他動でレンジを確保したら、自動でも確保できるようにしましょう。

自動で可動が出ない場合

他動関節可動域が足りない場合は、脱力や重さを使ってでも、関節可動域を確保することが急務となります。

他動では確保できているのに、自動で範囲を確保できない場合、次のことが考えられます。

・レンジを出せるだけの筋力が足りていない。

・筋の協調性に欠けている。

バレエの場合、随意運動での可動域が必要になりますので、他動で終わらず、自動での関節可動域確保を目指しましょう。

JBPでは、他動ROMと自動ROMの確保に取り組んでいます。

どちらかで終わりにするのではなく、両立することで機能性を持ち合わせた可動域の確保を目指しています。

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