アンディオールと引き上げは一体型。これが抜けると両方NG!

テキストを使った記事

大人からはじめた人だけでなく、職業ダンサーにとっても “永遠の課題” と言えるアンディオール。”体の柔軟性がある=アンディオールできる” ではありませんし、”股関節外旋=アンディオール” ではありません。

アンディオールとは何なのかを覗きつつ、あなたがレッスンで向き合いたいことを見つけましょう。

記事を読み終える頃、あなたはアンディオールと引き上げのどちらが欠けても成立しないことを理解できるはずです。

使用するテキストはこちら

「お腹を引き上げて!」
お腹そのものを引き上げるべきなのか、実際にはそうではないのか。

指導言語に隠された目的・意図・対処法を、大人に多い事例と共に紹介。「先生が伝えたいのはこれだった!生徒が知りたいのはこれだった!」がわかる、スグ実践に使えるテキストです。

 

アンディオールの大概念

”アンディオール=股関節を動かして、脚を回す” という印象が強いですが、そもそもアンディオールとは複数の要素を集めた複合性の高い指導言語です。

脚の付け根だけでなく、足部や腰、もちろん背中や腕といった全身にアンディオールがあります。

まず、ここの概念を押さえましょう。

指導言語だから、医療用語・解剖学用語などとは違うんだね。要するに、バレエの先生が指導する場において使う言葉ということだよ。

 

”頑張りやさん” に多い姿勢の誤り

テキスト20ページの【よくある事例1】をみましょう。

大人にとても多い立ち姿勢です。
姿勢を保つために筋肉が力を発揮することは、とても良いことです。その上で、【力の方向】については修正が必要です。

ここで「力抜いてリラックス〜♪」という対処をしてしまうことは賢明ではありません。ここで必要としているのは、力の大きさを調整することではなく、力の【方向】を修正することです。

では、力の方向を調整するために必要なことは何でしょう?それは【体のパーツ(部位)の適切な配列】です。

”配列” ピンッとこない場合は、電池の配列を思い出してみましょう。

 

リモコンに電池を入れるとします。

”こちらが+、こちらが−” という表記通りに電池をセットすれば、リモコンは無事に作動します。

 

ところが、+を向けるべきで−を向けて電池を入れてしまったら、どんなに新しい電池でも、どんなにパワーのある電池でも、リモコンは作動しません。

 

適切な配列が必要です。

 

腰のアンディオールというものがある!

もう一度、テキストの姿勢をみてみましょう。身近にこのような立ち姿勢をとる人がいたら、思い浮かべてみるとわかりやすいかもしれません。

この姿勢では、いわゆる【腰を回す・腰を引き締める】ことができません。ワガノワ・メソッドを確立したワガノワ先生の著書にも【腰のアンドゥオール】という表記がありますが、この状態では腰のアンディオールをすることはできません。

さらに、腰に負担はかかっていますが、活動のための負荷になっていません。腰からすると、働き損な環境です。

 

腰のアンディオールなしには、腰の位置を高くすることができず、骨盤が低いままになります。すると、それぞれの関節に重さがかかり、股関節や膝、足首、甲などの関節が動きにくくなります。

つまり、腰のアンディオールができないということは、間接的に、つま先の伸びやルルヴェでの踵の高さにまで影響しているということです。

おニャーさんの先生は “腰のアンディオール” をずっと言い続けていたみたいだけど、本人が「これかな?」とわかるまで、10年近くかかったんだって!

 

お馴染みの脚のアンディオール

お馴染みの脚のアンディオールに目を向けてみましょう。

上体の配列(ポジショニング)をテキストの写真のようにしただけで、脚は内向きになります。つまり、この姿勢でどんなに脚を外に向けようとしても、アンディオールにはなりません。

とてもがんばって限界まで開いて・回していたとしても、アンディオールとはいえません。それに、実際に開いていないのです。

その原因が、28ページの【レッスンでの事例②】になります。

骨盤の角度・骨盤と鳩尾(みぞおち)の正しい関係が取れていないと、どんなに開いて・回していもアンディオールにはならないので、注意が必要です。

 

もちろん、お腹も同じ

アンディオールだけでなく、引き上げに関しても同様のことが言えます。正しい配列を取らずに、お腹を凹ませても引き上げたことにはなりません。

21ページをよく読み、正しい配列を取りましょう。引き上げもアンディオールも、改善策は21ページの内容で同じです。

一石二鳥なんだね!

 

強化したい場合

正しい配列がわかり、取れることができた上で、強化したい場合にチャレンジしてみましょう。

使用するテキスト

20~22ページの内容をやってみます。比較的 上体の配列を正しく取りやすい姿勢です。上体の意識の持ち方など、テキストに書かれている内容をできるようにしてみましょう。

もう少し先に進みたい場合は、腕をバレエポジションにしても配列が変わらないように。

さらに、ポールドブラとして腕を動かしてみるのもいいでしょう。23ページのエクササイズ姿勢をしたまま、腕を動かすと、腕と背中のコネクションが作りやすくなります。

 

単体の問題ではなかった!

あなたはもうお気づきですね?アンディオールも引き上げも(もちろん、お腹の引き上げも!)繋がっています。

正しい配列をとるということは、複数の問題を解決してくれます。ただし、誤った配列は複数の問題を引き起こします。

あなたのがんばりが、正しい方向へ向かうように。
あなたのがんばりが、形となって表れるように。

正しい方法、適切な方法をとりましょう。

 

まとめ

アンディオール、引き上げ。全ては繋がっています。誤った姿勢と正しい姿勢の違いがわかるようになりましょう。

あなたがすぐに正しい姿勢を取れなかったとしても、他の人の姿勢を見極められることは、大きなヒントになります。

□正しい体の配列を取りましょう。(テキストを参照のこと)
□レッスンで対応できるだけの強度(パワー)や持久力をつけましょう。

 

がんばったことが形になると楽しいね!

 

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