脚のアンディオール:方程式と意義 -Phase1 動作側-

方程式

アンディオールの中でも代表的な【脚のアンディオール】

脚のアンディオールの中にもさまざまな要素が存在します。その中でも、方程式として存在するセオリーについてわかりやすく解説します。

方程式は、バレエという観点とカラダという観点からのものですので、基礎として絶対的なものになります。

脚のアンディオール

脚のアンディオール。

主な仕事は【脚を外向きに保つこと】です。

今回は、比較的わかりやすい動作脚について取り上げていきます。

動作脚とは、動かしている脚のこと。

タンジュならタンジュをしている脚、ルティレならルティレを作っている脚になります。

セオリー

脚を外向きにしようとすると、【結果として】脚の付け根にある関節が動きます。

脚の付け根にある関節を動かそうとするから、脚が外向きになるのではなく、
脚を外向きにしようとするから、脚の付け根にある関節が動く。

とっても大事な考え方ですので、必ず、覚えておきましょう。

逆になってしまうと、体の雑学ばかりを求めがち。形として反映されなくなってしまいます。
あなたのがんばりを形にするためにも、必ず覚えておきたい考え方です。

現状

脚を外向きにしようとするとき、それだけだと体に不具合が生じます。

ただ外向きにしようとすると、脚の付け根にある関節が思うように動いてはくれません。

駐車場に前進で、車を止めようとしています。

このとき、適切に駐車できたなら、壁と車の間に空間があるはずです。

ところが、車が壁にぶつかってしまいました。

あろうことか、あなたは壁にぶつかったままアクセルを踏み続けています。

ただ外向きにするというのは、このような状態です。

心当たりはありませんか?

  • 開こう、回そうとしても動きが悪い。
  • 脚の付け根に詰まり感などの違和感がある。
  • 脚を外向きにしている感覚がない。

関節は “油圧ポンプ” のようになっているのが理想ですが、この状態にするにはひと作業が必要になります。

脚を外向きにするのは、筋肉の働きによって行われます。外向きにしている感覚がないということは、重さを流すことで “外向き風” になっている可能性があります。

2月満員2

脚のアンディオール 方程式

脚のアンディオールでは、脚を外向きにする(開く・回す)にセットになっていることがあります。

方程式ですので、どちらが欠けてもうまくいきません。必ず、セットで実施しましょう。

方程式1

膝を伸ばしている状態、あるいは動作での方程式です。

  • バットマン・タンジュ
  • バットマン・タンジュ・ジュッテ
  • グラン・バットマン
  • ロン・ドゥ・ジャンブ・ア・テール  など
  • 方程式1 脚を外向き+末端を体から遠ざける(=脚を長く)

末端とは、つま先のことです。

バットマン・タンジュなどで「つま先遠く!」という指示が出ることがありますが、脚を外向きにすることとつま先を遠くにすることは、別案件ではなく、2つで1つです。

補足

タンジュやジュッテでは、骨盤を保持したまま脚を動かすようにしましょう。

動作側の腰骨まで一緒に動いてしまうと、腰骨からつま先までが移動しただけで長くなっていません。

腰骨〜つま先までを長くしましょう。

方程式2

膝を曲げている状態、あるいは動作での方程式です。

↓膝を曲げる動作、ポーズの例

  • シュル・ル・ク・ドゥ・ピエ(クペ)
  • ルティレ(パッセ)
  • アティテュード

↓膝を曲げる+伸ばす 組み合わせがある動作の例

  • ディベロッペ
  • バットマン・フラッペ
  • バットマン・フォンデュ
  • ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・レール など
  • 方程式2 脚を外向き+膝を遠ざける

骨盤から膝を遠ざけましょう。

フォンデュのように動作脚の膝を曲げたまま動かす動作では、膝を骨盤から遠ざけながら動かします。

補足

フラッペやディベロッペでは、最終的には膝を伸ばします。

従って、動きのプロセスは【方程式2】ですが、膝が伸びた最終形では【方程式1】へ移行します。

まとめ

方程式を守って動くことは、バレエ形式を実現する、動きやすくするだけでなく、体への負担も軽減します。

重さのかかりにくい動作脚から取り入れましょう。

  • 脚を外向きにするから、脚の付け根にある関節が動きます。
  • 膝を伸ばすのか、曲げるのか。2パターンで判断しましょう。
  • 脚を外向きにすることと、1箇所を遠ざけることを【同時に】行いましょう。

ファーストステップ♪
次のレッスン前にイメージしてみよう。

【実践編:恥ずかしくない基本動作を知る】

【Thank you】


JBPでは、大人の方が最適に踊れ、かつ、今後の日常生活にも望ましい基準を定めています。

あなたが基準に沿ってレッスンすることは、バレエを愛する全ての大人に向けて、本当のバレエを、安全で適切な基準と方法を提供することにつながります!

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